新規掲載2006/08

新たに掲載した本の情報　一覧　（２００６年８月現在　７冊　掲載中）

ハブられたあるティーンエイジャーのタフでやさしいブラックユーモアあふれる話。
夏の終わりのパーティーに警察を呼んで台無しにしてしまったメリンダ・ソーディノ。去年からの友達は話してくれないし、知らない人は遠まきにして彼女を嫌っている。一番安全なのは一人離れて、自分の頭の中にいること。しかし、それまでもが安全ではないのだ。パーティーの夜に起きた出来事を彼女はなるべく考えないようにしている。それを考え始めたら、綿密に作られた彼女の仮面が粉々に砕けてしまう。それに、真実を話さなきゃいけなくなってしまうから。

The Secret Diary of Adrian Mole Aged 13 3/4はティーンエイジャーの厄介な人生（ニキビとかすべて）をチラッと覗き見れる。ティーン、エイドリアン・モールが素直に両親の夫婦関係の乱れ、犬、彼の詩人として、そして「誤解されたインテリ」としての苦しい人生を日記につづる。この痛いほど正直な日記は陽気で魅力的な読み物になっている。

きらきら。ケイティー・タケシマの姉、リンはすべてのものをきらきらに思わせる。空は濃い色だけどそれと同時に透明だからきらきら。海も同じ理由できらきら。そして人間の瞳までも。ケイティーの家族がアイオワ州の日本人村からジョージア州のずっと南に引越してきてからというもの、道で止められて睨まれる理由を教えてくれたのもリンだった。特別な目で世界を見るリンがケイティーに未来を見つめることを教えた。しかしそんなリンが重い病気にかかってしまう。家族が崩壊の危機に陥った時、きらきらした未来の存在を両親に思い出させる方法をケイティーは見つけなければならない。

近年最も賞賛され、オリジナルだといわれる小説の中の一つ、「わたしを離さないで」。
作者のカズオ・イシグロは陰気にゆがんだ現代イギリスに暮らす生徒集団の人生を描いた。
「わたしを離さないで」は31歳になったナレーターのキャシーが一見牧歌的にさえ思えるヘールシャム施設で過ごした少女時代を理解しようと試み、そして広い世界で彼女と仲間たちを待ち受けていた避けられない運命を忘れがたい語り口で描き出す。愛、友情、記憶を主題とする「わたしを離さないで」はこの話全体で人生のはかなさを感じさせている。

アレックス・ライダーは叔父さんとロンドンに暮らしている１４歳。普通の生活を送っていたアレックスをある日突然悲劇が襲う。両親代わりだった叔父が交通事故で亡くなったのだ。この瞬間からアレックスの人生は一転する。好奇心は人一倍旺盛なアレックスは、実はスパイだった叔父の会社の上司にスパイとして抜擢されてしまったのだ！別にスパイになんてなりたくないアレックスにこのハードな仕事がこなせるのか。叔父が命を落としたミッションをアレックスは成功することが出来るのか。それどころか生きて帰ってこられるのか？

「私の過去は賢いあなたに授ける・・・」
背筋が凍りつく、伝説のヴァンパイア追跡の旅。
ある真夜中少女が父の図書室を探検していて古びた本と黄ばんでいる手紙の隠し場所を見つける。その手紙はすべて「親愛なる、そして不運なる後継者へ」から始まっている―

アン・ライスやスティーブン・キングのSalem’s Lot などの伝統を受け継ぐCirque Du Freakは、一人の少年のゾッとする大河小説。奇怪なフリークショーを見物したことをきっかけに、少年は闇のバンパイアの世界へとひきずりこまれてしまう。作家、ダレン・シャンの鮮明な文と個性的な語り口によって若い読者たちは恐怖で座席に縛り付けられる。グロテスクな生き物、殺意に満ちたバンパイアたち、そして衝撃のエンディングを見事に描いているCirque Du Freak。きっと読者たちは恐怖で震え上がり、一冊読み終わると続きが気になってたまらなくなるだろう。