注目タイトルの一覧

邦訳・映画化された話題の作品を中心に　注目作品の一覧　（２００６年８月現在　２４冊　掲載中）

近年最も賞賛され、オリジナルだといわれる小説の中の一つ、「わたしを離さないで」。
作者のカズオ・イシグロは陰気にゆがんだ現代イギリスに暮らす生徒集団の人生を描いた。
「わたしを離さないで」は31歳になったナレーターのキャシーが一見牧歌的にさえ思えるヘールシャム施設で過ごした少女時代を理解しようと試み、そして広い世界で彼女と仲間たちを待ち受けていた避けられない運命を忘れがたい語り口で描き出す。愛、友情、記憶を主題とする「わたしを離さないで」はこの話全体で人生のはかなさを感じさせている。

アレックス・ライダーは叔父さんとロンドンに暮らしている１４歳。普通の生活を送っていたアレックスをある日突然悲劇が襲う。両親代わりだった叔父が交通事故で亡くなったのだ。この瞬間からアレックスの人生は一転する。好奇心は人一倍旺盛なアレックスは、実はスパイだった叔父の会社の上司にスパイとして抜擢されてしまったのだ！別にスパイになんてなりたくないアレックスにこのハードな仕事がこなせるのか。叔父が命を落としたミッションをアレックスは成功することが出来るのか。それどころか生きて帰ってこられるのか？

「私の過去は賢いあなたに授ける・・・」
背筋が凍りつく、伝説のヴァンパイア追跡の旅。
ある真夜中少女が父の図書室を探検していて古びた本と黄ばんでいる手紙の隠し場所を見つける。その手紙はすべて「親愛なる、そして不運なる後継者へ」から始まっている―

アン・ライスやスティーブン・キングのSalem’s Lot などの伝統を受け継ぐCirque Du Freakは、一人の少年のゾッとする大河小説。奇怪なフリークショーを見物したことをきっかけに、少年は闇のバンパイアの世界へとひきずりこまれてしまう。作家、ダレン・シャンの鮮明な文と個性的な語り口によって若い読者たちは恐怖で座席に縛り付けられる。グロテスクな生き物、殺意に満ちたバンパイアたち、そして衝撃のエンディングを見事に描いているCirque Du Freak。きっと読者たちは恐怖で震え上がり、一冊読み終わると続きが気になってたまらなくなるだろう。

嫌々ながらのマフィア・プリンス
ヴィンセント・ルカがごく普通の高校生。親友のアレックスはヴィンスの存在しないに等しい異性関係を自分の経験かのように感じようとするし、兄はとても厄介者で、父はしきりにやる気を出せと言う。しかしヴィンスにはほかの高校生と似ても似つかない点が一つだけある：彼の父は強力な犯罪組織のボスなのだ。ヴィンスの家族関係が彼の恋愛にかなり影響することは間違いない。女の子に「お父さんは何の仕事してるの？」と聞かれたらなんて答えればいい？しかし、手を焼いても良い完璧な女の子を見つけたと思ったら、一番厄介なのは自分の家族ではなく、彼女の家族だった！なんと彼女の父はヴィンスの父を永遠に葬り去ろうとしているＦＢＩの捜査官だったのだ。

女子中学生のジョージア・ニコルソンはSex God（ロビー）と付き合い始めた。だからジョージアの人生はパーフェクト・・・ではない。彼女にとってすべてがパーフェクトになることはありえない。ラブラドール・レトリーバーぐらい大きくなってしまったペット猫のアンガスはご近所の平穏を脅かすし、常識では考えられないことをする妹のリビーがジョージアのベッドの下に汚れたオムツを隠したり。
そして最悪なことにロビーからジョージアの幼すぎることを理由に別れを迫られる。そこでジョージアは作戦を立て、ワナをしかけることにする。ジョージアは「冷酷でもてもての女の子（ボーイマグネット）」になれるのか？

アナベル・グリーンは、まわりから見ると何もかも持っている女の子。少なくともアナベルはコップ・デパートのコマーシャルに主演しているし、優等生、人気者のチアリーダー、友人に囲まれた目もくらむような美しいプロム･クイーン。でも、本当は何も持っていない。意地悪だけどワクワクするソフィーとの仲は酷薄な噂によって終わったから、親友はいなくなった。姉の拒食症に家族の皆が振り回され、家庭は平穏というには程遠い。そしてアナベルは自分の意見を他の人に伝えることが出来ない。
　 そんな時、音楽オタクの激しいオーウェン・アームストロングがアナベルの前に現れる。オーウェンは後でどうなろうと常に真実を伝えようとする。
　 面と向かって立ち向かうことを嫌いな女の子が、それを生きがいとする人と分かり合うことはできるのか？アナベルは勇気をだして親友のソフィーとの縁が切れた晩に本当はなにが起こったのかを伝えられるのか？
　 ベストセラー作家サラ･デッセンが再び読者を魅了する小説を生み出した。

悪の誕生
ジェレミー・ソ－ンと妻のキャサリーンは美しい息子ダミアンを新しく家族の一員として迎え入れたばかり。しかしこの男の子が成長していくにつれて彼の周りにある恐怖も大きくなる。ソーン家は訪れるところで、たびたび致命的な事故、自殺、原因不明の暴力に見舞われる・・・しかし何故？この殺戮と虐殺にダミアンが関わっているわけがない。まだあんなに小さいのだから・・・
だが、ダミアン・ソーンは普通の子供とは違い、獣の印を持っていた。そしてダミアンのその時は近づいている。

未来はすでにここにある・・・
コリガン兄弟のゲイブリエルとマイケルは幼い頃から父が話す自分たちの社会の話を信じてきた。そして父の謎の失踪の後も2人は私たちの生活をひそかに探る監視ネットワークに見つからないよう、包囲網をのがれた生活をしてきた。
しかし二人が信じているほど完全に監視ネットワークに見つからない者は誰もいない。
賞金稼ぎのネーサン・ブーンにこの兄弟の追跡が任された。兄弟を絶対的な死から救えるのは普通の生活を送っていたタフな若き女性、Mayaただ一人。しかしマヤの生い立ちは決して「普通」とはいえない。マヤはどんな状況でも戦い、生き延びる訓練を受けてきた。兄弟を守護するように召還された今、成功のためにすべてを捨てることになる・・・

無人島に飛行機が墜落する。生き残ったのは男子生徒の集団のみ。最初は自由を祝い、大人のいないことに浮かれる。しかし徐々に彼らのもろい秩序の感覚は崩壊し、皆の恐怖が邪悪で原始的なものとして現れてくる。これまでのクリケット、宿題、冒険物語の世界とは突然疎遠になってしまう。男の子たちは「生き延びなければならない」という差し迫った現実と、夢に出てくる恐ろしい獣の出現を受け入れざるをえない。

16歳のマティー・ゴッケイは現実になるという可能性が低い大きな夢を持っている。お金欲しさにマティーはグレンモアというホテルで働き始める。ある日、マティーはグレース・ブラウンというホテルのお客に秘密の手紙の束を燃やすように頼まれる。そして、溺死したグレースの遺体が湖から引き上げられ、マティーはその手紙から殺人事件の残酷な真相を知る。シーオドア・ドライサーのアメリカの悲劇のベースになった１９０６年に起こった殺人事件を背景に、この驚きの小説はロマンス、歴史、そして推理小説を、感動的で現実的なオリジナルの話に仕上げている。

ハリーのホグワーツ魔法学校での6年目が始まった。夏の奇妙な出来事の後、ハリーはホグワーツに安心して戻る。失踪、殺人、そしてマグル界と魔法界を渦巻く不吉な冷たい霧はより邪悪なたくらみの前兆なのだ。ヴォルデモードの軍は膨らみ、デス・イーターたちも大胆になり危険な存在になっている。疑惑は広まり、忠誠も疑わしくなる中でもっとも安全といわれていた安息の地も闇の魔法使いたちにやられつつある。嵐が力を増し、ハリーは自分の運命の恐ろしい真実と向き合うことになる。

トランス一家にとってオーバールックホテルは管理人としての住込みホテルではすまなかった。ジャック、ウェンディー、そして夫婦のまだ幼い子供、ダニーにとってここは過去の恐怖がよみがえる場所なのだ。そしてシャイニング（特殊能力）を持つ者たちが邪悪な悪魔たちと闘う場所でもあるのだ。このスティーブン・キングのクラシックスリラーは現代文学の中でもっとも上手く構想された物語のひとつだ。

暗闇の町エンバーの住民は１２歳で仕事を割り当てられる．．． リーナ・メイフリートはとてもメッセンジャーになりたい。でも、その代わりに恐れられている配管の労働者を引いてしまう。ということは深い地下のじめじめしたトンネルで働かなければならない。
ドゥーナ・ハローがメッセンジャーを引く―そしてリーナに交換して欲しいと頼む！ドゥーナは地下に行きたい。そこには発電機があって、ドゥーナにはそれを直すアイディアがある。誰もが思い出せる限り、エンバーの偉大なライトは果てしない夜の暗闇を近づけなかった。でも、このライトが今、チカチカと点滅し始めた．．．

この話はヘンリーとクレアの時空を超えたラブストーリー。クレアが６歳、ヘンリーが３６歳の時、この夫婦は出会った。そして、クレアが２２歳、ヘンリーが３０歳の時に結婚式をあげた。普通に考えるとありえない。しかし、ヘンリーは遺伝子的体内時計が周期的にリセットしてしまい、いきなり彼の過去、または未来に飛んでしまう非常に珍しい病気を患っている。だから、彼にしてみれば自然起こりうることなのだ。止めることもコントロールすることもできないこの力に悩ませられながらもヘンリーとクレアのごく普通の人生を送ろうとしている。そんな二人の姿に激しく心を揺さぶられる忘れられない一冊。

パリに出張していたハーバードの宗教記号学の学者、ロバート・ラングドンは真夜中、緊急電話に起こされる。ルーブル美術館の年老いた館長が美術館の中で殺害され、遺体とその周りの床に不可解なシンボルが描かれていた。奇妙な謎を解いていくうちにラングドンと優れた才能を持つフランス人の暗号解明者、ソフィー・ネビューはレオナルド・ダヴィンチの描いた作品に謎解きの鍵が隠されていることに気づく。それは誰にでも見えるが、画家によって巧妙に隠されたヒントだった。しかも驚いたことに、亡くなった館長はシオン修道会―アイサック・ニュートン、ビクトル・ユーゴー、ダヴィンチなどもメンバーだった本物の秘密結社―と関係していて、驚くべき歴史的な秘密を守護し続けていたのだ。ラングドンとネビューが入り組んだパズルを解読しながら、彼らの行動一つ一つを見張る無名の敵を避けることが出来なければこの危険な古代の真実は永遠に失われてしまうのだ。

Angus：私の雑種のねこ、半分家庭的な三毛猫、半分スコットランド山猫。大きさは小さいラブラドール・でもレトリーバーくらい、狂暴。
Thongs：くだらない下着。何の意味があるの？私からみて、お尻に食い込むだけだと思うけど。
Full-Frontal Snogging：あらゆる飾りをつけたキス。口と口、開いた口、舌とか…全部。
お父さんの知性はテレタビーズ並（そんなに発達してないけど）。ペットのねこ、Angusはお隣さんのプードルを食べようとしている。親友は彼女が宇宙人みたいだという―間違えて眉毛を全部剃っちゃっただけなのに。も―――っ。それでもちょっとボーイ‐ストーキング、先生‐ひやかし、そしてSex GodとのFull Frontal Snoggingを加えればジョージアの一年はホント、超最高のサイサイコウになるかも！

ジェイン・オースティンのPride and Prejudiceは１８世紀後半の階級重視だったイギリスでおこる伝統的な愛とその価値の物語。意志が強いエリザベス、はつらつとしたリディアとそのほか３人のベネット姉妹は「夫を見つけることが人生の目的」と母に叩き込まれて育てられてきた。そしてある日、お金持ちの男が近くの豪邸に引っ越してくる。ベネット姉妹たちはその男の複雑な友人関係によって、全員求婚者を確保できるはず。しかし、エリザベスがハンサムで、うぬぼれているように見えるダーシー氏と出会った時、この競争が始まる。

私が本当にわかっていたことは３つだけ。
・エドワードはバンパイアだった。
・彼は頭のどこかで―どの程度だったのか分からないけど―私の血に飢えている。
・私は危険だとわかっていながらも、猛烈に、彼を愛していた。
私は自分がどんな形で死ぬかなんて考えたことなかった―この数ヶ月で考える理由は山ほどあったけど―考えていたとしても、こんな結末になるなんて思っても見なかった．．．ほかのものと変わって、私が愛していた人の変わりに、死ぬのはいいことだよね？それどころか立派だよ。ただむだに死ぬよりはずっとましだと思う。
　 イザベラ・スワンが陰気な町フォークスに引っ越して魅力的な、謎に包まれたエドワード・カレンに会った瞬間、彼女の人生はスリル満点の恐ろしい方向に転換をした。陶磁器のような皮膚、黄金の目、うっとりしてしまう声、そしてありえない才能を持つエドワードは悩殺的で測り知れない。今までは本当の自分を隠し続けてきたが、ベラは彼の闇の秘密を暴露することにした。
　 しかし、彼に近づけば近づくほど、自分と自分の周りの人々を危険に曝していることをベラはわかっていない。もう引き帰せないかもしれない．．．
　 とても魅惑的な桁外れのサスペンス。Twilightは読者を最後のページまで掴んで放さない。

バーティミアスが一番強かったころから２０００年が経った―どんな戦いでも無敵の最強の魔法使いプトレマイオスの友だった頃から。地球に閉じ込められて、主人のナサニエルから邪険に扱われている今、バーティミアスは自分のエネルギーが消え去っていくのを感じるとる。 その間、ロンドンの裏街ではこっそりと亡命者キティー・ジョーンズが魔法と悪魔についての調査を終えようとしていた。そしてジンと人間の終わりのない争いの悪循環を絶ちたいと願う。このバーティミアス三部作の予想外の結末は時空を越え、未知の世界へ入り込む。バーティミアス、ナサニエルとキティーの運命が交差するのもこれで最後。彼らはともに危険な魔法使い達を倒し、ぞっとするような陰謀を解明し、魔法界の歴史の中で過去最悪の事態に立ち向かわなければならない。しかも、お互いに力をあわせなければならない．．．

あるところに、ジーンズがありました。ごく普通のジーンズです。しかしこのジーンズ、トラベリングパンツは素晴らしいことをしました。素晴らしいこと出来た４人の友達の話です。
リナ：ギリシャにジーンズは同行する。しかし、どのジーンズもはいていない時、一連の出来事が起きて自分が最も信頼できない人になってしまう。
ティビー：自分の街のしょぼさをアピールした最低なドキュメンタリーの撮影現場にジーンズを持っていき、あとで、もっとも驚かされるシーンに出演する子どもにそのジーンズを貸す。
ブリジット：ジーンズブラバドの効果で、ジーンズをバハ・カリフォルニアのサッカーフィールドに連れ込もうとする．．．そして恋で勝利をおさめることをジーンズが助けてくれることを願う。
カルメン：夏休みが思いどおりにならなかった時、生意気なカルメン・カルミーナから意地悪なまま娘に変身するところをジーンズに目撃され、そのことを恥ずかしく思う。
心の内面が描かれた、ちょっと不真面目で風変わりなThe Sisterhood of the Traveling Pantsは４人の親友たちの人生で一番心に残る夏、人生、笑い、心の根源、自己発見などの特別な喜びを呼びこむ魔法のジーンズの話。

アミールとハッサンは兄弟のように仲がいい。生まれた時から友達だった。平和なアフガニスタン・カブール周辺でのんびりとした生活を送っていた。アミールはお金持ちのスンニ派に属し、シーア派のハッサンはアミールの家族の召使としてお父さんと一緒に働いている。そんなある日、ある出来事がきっかけでアミールは、ハッサンを遠ざけ始める。アミールが１２歳の時にアフガニスタンはソビエトに侵略され、彼らの平和な日々は終わりを告げる。

マットは、周りの人たちから人間ではなく、野獣として扱われている。「鶏のフンだらけの小さな部屋、友達代わりにゴキブリおもちゃには古い鶏の骨であいつには十分。」と皆が思っている。ただ一人、オピムの国の大王エル・パトロンにとって、マットはなくてはならない存在だ。大王とマットは、まったく同じＤＮＡを持っているクローンなのだ。オピムの国、そこはポピーの草原が広がる、現在のアメリカとメキシコと言う国があった国境の地。この謎の未来の国で、マットと一緒に自分探しの旅に出よう！

６歳のパイ・パテルは、２２５ｋｇのベンガルタイガーと共に太平洋の真ん中の救命ボートの中で何も出来なくなってしまった。その時、パイは、虎を恐れるよりも、虎を怖がらせて初めて自分が生き延びることが出来ると確信する。自分の強さを再発見し、知識とずるさを見出し、食べ物と居場所を巡って争い、嵐と災害を乗り越え、最後には虎と海のどちらとも、何とか折り合いをつける。
１００万部以上出版され、見事な話の進め方と永遠のテーマの意味深い追求：確信と真実、事実と嘘、人間対自然、無罪と経験。そして、パイの物語はモダンクラシックになった。